2015年10月24日土曜日

ニコンミュージアム見学

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10月21日(水)に、先週土曜に開館したばかりの「ニコンミュージアム」を訪れました。

ニコンが本社を品川駅港南口にある品川インターシティに移転したのは昨年'14年の11月

このビルは、それまでソニーの設計部門が一棟まるごと入っていました。ソニーが傾いて出て行った後は何社かが入っている形ですが、エントランスになっている2階にニコンミュージアムがありました。

ニコン本社

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ヨーロッパ風のアーチ屋根の品川駅コンコースを歩いて品川インターシティへ。そのデッキの一番奥がニコン本社の入っているC棟。中に入ると受付ですが素通りして奥へ進むと、ニコンミュージアムの入り口でした。

入り口の周囲はエレベーターで、社員や来客が出入りしていました。

館内

入り口

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入り口の真正面には砲弾のような形の巨大なガラスの塊。

ニコンが製造する世界最大級の合成石英ガラスインゴット。

「ふれてみてください」とあるので、触ってみました。手の大きさと比べてその大きさがわかるとおもいます。

館内

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内部は「大ニコン」にしては意外と広くありませんでした。

展示は、カメラ、レンズだけに限らず、顕微鏡や半導体のステッパーなどもあるので、ますますカメラ、レンズの面積は広くありません。

また、博物館風に、カメラが写る仕組みとか、いくつか映像を使ったコーナー(場合によるとプロジェクターによる暗室)が設けられていますが、はっきり言ってこんなの必要ありません。レベル低すぎの内容。天下のニコンのニコンユーザーがわざわざここに来て「へー、カメラって絞りがあるんだ〜」とか言うか?!

カメラ、レンズについても、「銘器」が大量にありすぎるせいか、それをメリハリ付けて展示できていず単に大量に並べるだけになっています。ニコンには「物語」がたくさんありすぎて選べなかったのかもしれませんが、そこを選んで展示するところにニコンの企業としての力量が問われていると思います。

全般にコンセプトがなさ過ぎ。これ、普通の博物館だったらダメです。資料の持ち腐れ。

面積をもっと効率的に使って、常設展と企画展のコーナーをつくることで、世界のニコンのありあまる銘器と物語を丁寧に出していくべきだと思います。

企画展は、写真のニコンなのだから、図録を作って販売していけば毎回飛ぶように売れると思います。博物館ではどこでもやっていることです。

ニコン カメラの歴史

世界のニコンになった時

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カメラコーナー
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NIKKOR誕生とニコンカメラへの道のり 1917 ▶ 1945
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ライフ紙の写真家たちとの出会い 1950
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ニューヨーク・タイムズ紙のニコンとNIKKORへの高い評価 1950
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Nikkor 8.5cm f/2
NIKKORが世界的に有名になるきっかけとなったレンズ

カメラとレンズがただひたすらずらっと並んでいるだけの壁の前にそれとは関係なく、説明パネルが並んでいました。

その中から、伝説的なニコンのライフ誌のくだりのところです。

しかし、苦言が多いですが、ここでも「ライフ紙」と言うのは「ライフ誌」でしょう(本文中ではそうなっているし、英訳も"magazine"だし)。英語はしゃべれませんので何もいえませんが、英訳パートもなんとなくひっかかるところがありました。

一番大事なエピソードで、キーになる固有名詞で誤字とは、緊張感がないのではありませんか?

ニッコールクラブ誕生

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世界のニコン愛用者のための「ニッコールクラブ」 1952
 
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ニッコールクラブ結成趣意書

ニッコールクラブの結成趣意書をみると、そうそうたるメンバーが参加しています。H. C. プレッソンって、あの?

女優の高峰秀子、山口淑子、木暮実千代と山田五十鈴の名前も見えます。

亀倉雄策というのは、'64年東京オリンピックのポスターをデザインした人ではないでしょうか。

光学ガラス製造の歴史

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「原点としての光学」と題した、小さな展示では各種光学ガラスの製造の様子を紹介していますが、この展示の左下隅にある写真が気になりました。カラー写真なのですが、昭和18年当時の「るつぼ溶解方式」によるガラス製造の様子とあります。

たしかに、カラーフィルムはこの数年前に発明されているので、使われていても矛盾はありませんが、何かにつけて貧乏な日本でしかも戦時中にカラー写真を撮ったのだろうか、そもそもまだ当時の日本光学はカメラメーカーというわけでもない(光学機器メーカー)ので、「カメラメーカーだから最新のカラーフィルムで記録写真を撮った」とも言えない気がしますし…こういうものは「国家機密」とか言ってあまり撮らないことのほうが日本人のメンタリティーとしてはありせんですし…服がやけにきれいな感じもしますが。

レンズいろいろ

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Nikkor-H 300mm f/2.8
札幌冬季五輪を取材する報道関係者向けに開発された大口径比超望遠レンズ
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Nikkor-P Auto 800mm f/8
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AI AF DC-Nikkor 135mm f/2S
ボケ味をコントロールできる世界初のDC(Defocus-image Control)機能を搭載
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Fisheye-Nikkor Auto 6mm f/2.8

限定グッズ

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館の入り口近くに、ニコンオリジナルグッズが販売されています。

半分ほどはニコンダイレクトで扱われているものですが、半分ほどはここでしか買えないようです。

例えば羊羹ですが、このサイズのものはここだけ。箱のデザインも違います。ステッカーもここ限定デザイン(歴代カメラのコレクション)。絵葉書や手ぬぐい、トートバッグなども、ニコンダイレクトにないと思います。

一方「ND ニコン カメラトランプ」と「ND ナノブロック Nikon F」はニコンミュージアム開館の数日後からニコンダイレクトでも買えるようになっています。

購入はそばにあるタッチパネル式の端末で選択、支払い。出てきた引換券を隣の受付に出すと商品が渡されます。

私は羊羹を購入。フタに穴が開いていて、各羊羹の帯の色が見える、カラーチャートのような雰囲気になっています。

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P.S.

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一角に「今月の一枚」というコーナーがあり、あの有名な木村伊兵衛の「おばこ」が飾られていました。

初めてこの写真を見た時から、この被写体になった人のその後が気になっていました。なのでこのキャプションは目を惹きました。

改めてネットを検索してみたところもう少し詳しくわかりました。


ND ナノブロック Nikon F

ND ナノブロック Nikon F
価格:3,980円(税込、送料別)

ND ニコン カメラトランプ

ND ニコン カメラトランプ
価格:1,700円(税込、送料別)

ND レンズキャップクリップ(2個入り)

ND レンズキャップクリップ(2個入り)
価格:1,080円(税込、送料別)

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