8月20日(木)にLUMIX DMC-GX8が来ました。
これに合わせて、オリンパスの同梱用フラッシュFL-LM3を購入し、改造してGX8に付けてみました。
結果は、一応使えています。完璧ではなくロックしませんが、しっかり奥まで挿し込めば大丈夫です。
改造しての使用は自己責任で。特に電気が流れる機械なのでこの電流が合ってないことで壊れたりするみたいなことがあるかもしれませんので。メカだけなら目で見たり、合わせてみたりすることで大分わかりますが。電圧、電流を測ることは今回していません(測るためには、さらに改造というか工夫が必要になってくるので)。
GX8は内蔵フラッシュがありません。外部フラッシュとして「フラッシュライト DMW-FL70」他が用意されています。
FL70はGM5とパナソニック LX100が出来た時に作られた製品ですが、電源をホットシューからもらうのが特徴です。このためフラッシュ本体に電池が内蔵されないため非常にコンパクトになります。従ってFL70の方式に対応したホットシューを持っているGM5とLX100それとGX8以外では点灯しません。
同時期にオリンパスからもOM-D E-M5 Mark IIとともにホットシューから電源をもらうFL-LM3が出てきて、これが改造するとGM5で使えるということがわかりました(該当記事のコメント欄参照)。
FL70は、LX100用(主にニッシンデジタル i40をワイヤレスで発光させるため)に持っているのですが、GX8にFL70はイマイチかっこよくないので、今回思い切ってオリンパスのFL-LM3を購入し、改造に挑戦してみることにしました。
FL-LM3改造
改造箇所
FL-LM3の「足」(ホットシュー接続部)の前側に少しでっぱりがあります。オリンパスのホットシューは軍艦部やペンタ(ペンタ風)部から飛び出していて前部が開いているのでこの突起が外へ飛び出す形で装着されます。しかしパナソニックはホットシューが軍艦部に埋まるかたちになっているため、ホットシューの前部が壁になっています。
そのためFL-LM3のこのでっぱりがあるとFL-LM3が奥まで挿さらないため接点がギリギリ接触しません。当然ロックもしません。
パナソニックのFL70の足をみると四角い板状になっていて、でっぱりがありません。
そこでこのでっぱり部分を削りとってしまいます。
削る作業
削るだけですので、カッターナイフでも十分だろうと思います。
今回私は、ふっと、昔やっていたプラモデル作りの道具箱をかき回して、ヤスリとナイフを持ってきました。ヤスリは丸いものと平たいものを試しましたが、削る時にFL-LM3の本体がじゃまをするので平たいヤスリを本体と平行に動かして削ると言うのが効率的でした。
ニッパーがありますが、これは、でっぱりを切るのに使いました。削り始めてしばらくして、意外と削れないものだなと思ったのでした。そこでまずニッパでざっくりと切ってしまうことにしました。ニッパーがなければ出来ないことはなく、地道にナイフで削っていけばいいだけです。
あと、刷毛がわりに、絵筆を一本。これは足に付いている削りカス、特にヤスッた粉を払うためです。こういう粉がカメラ側に移るとよくないと思うので。ブロアも使いました。
完成。でっぱりが残っていると、端子の位置が後ろにずれて接触しなくなる可能性があるのでなるべくきれいに削りましょう。何度か挿してみて接触具合の様子をみてはさらに削っていけばよいと思います。
完成、GX8にFL-LM3を装着
FL-LM3はなかなかよい作りになっているので、GX8のメカっぽさとうまく釣合います。
FL-LM3の背面にあるオンオフスイッチも上質に出来ていて好感があります。
この改造でぴったりフィットしたかというと実は違います。ロックしないのです。ロックピンをFL70と比べてみると少し短いので、最初このせいかと思ったのですがどうもそうではなさそうです。後ろ側に少し立ち上がった、ついたて状の部分がありますがこれがホットシューとぶつかっている気がします。
しかしこの部分プラスチックだけではなくゴムも付いている様子。このゴムは端子周辺を覆っています。なのでこれを削った時ゴム全体が剥がれそうになったりすると挿入の際にめくれてトラブルになりそうです。
FL-LM3をしっかり奥まで押しこめば、一応動作しているので今回はこれ以上の改造は辞めました。胸にぶら下げて動きが激しい使い方とかすると緩んできて接触不良になるかもしれません。時々挿入状態はチェックして使う必要があると思います。
私がしばらく、室内で使っていた範囲では接触不良になるというようなことは起きませんでした。
動作確認
クリップオンとして動作するのみならず、ワイヤレス発光のコマンダーとしても無事機能しました。ニッシンデジタル i40を子機にしてワイヤレス発光させてみました。
またGX8と同じ仕様のホットシューをもつLX100でも動作しました。ただしここでもホットシューにロックしないと言う問題は同様です。
雑談
パナソニックのGF1などはホットシューのカバーは付いていなかったと思います。ニコンのホットシューカバーBS-1Nを買ってはめた記憶があります。
ホットシューカバーがないと心配だという声が強くて、カバーを付けるようになったそうですが、すると家電メーカーであるパナソニックではこういう小部品は乳幼児が飲み込んでしまう危険性があるので対策の対象になるのだとかいう噂を聞きました。
LX100などはカバーにラッチが出ていてボディーにはまるようになっています。ですから単に指先でずらそうとしても外れません。爪を引っ掛ける小さなくぼみがあるのでそこにちゃんと爪を引っ掛けて引っ張らないと外れないのです。これは器用ではない人(特に老人)には不便だろうなあと思っていたのですがそういう理由だったのか、と思いました。
そしてGX8ではなんとロックピン同様な機構になっていました。これもロック解除のボタン部分に正確に爪を押し込んでそのまま引っ掛けて引っ張りだすというのは結構難しくて、最初「なんだこれは?」と思いました。よく見てその構造を理解したのでコツみたいなものはわかってきましたが。
しかしカバー一つにこんな機構を入れているのは値段が高そうです。カバーを無くしたので売ってくださいと言ったらいくらでしょうか。
単純にはまっているだけのオリンパスのE-M1のホットシューカバーはザックの中でストラップと擦れた際に外れたことが何度もあり、毎回「ああ、カバーを無くしてしまった。無いのもいやだが、買うのも面倒だし…」と思ってはザックの中をみると底に転がっていて「助かった」と思うのでした。
ロックがついていれば確かに脱落してしまうことはなくなるでしょうが、自分で外してどこに置いたのかわからなくなってしまうとか、無くす人は必ず無くすもののような気がしますので、ニコンのカバー(=ロックなし)を買われてしまってはせっかくの工夫が水の泡です。
とはいえ、ロック機構の目的が脱落防止ではなく乳幼児の誤飲対策だとなれば話は全く噛み合いません。他にはどこのメーカーがこのような設計をしているでしょうか。
電池なしフラッシュについて
ホットシューカバーの工夫同様に、DMW-FL70の後継機はFL-LM3に勝るとも劣らない精巧な作りのものをぜひ期待します。
というか、オリンパスの最近のフラッシュはLUMIXと正式に互換性があるのですし、今回わざわざ両社が互換性のない「電源なしフラッシュ用ホットシュー仕様」を作るとは思えないので、ここはぜひ、オリンパス社がパナソニックのホットシューにも挿さる足の形状の新FL-LMxを作ってくれませんか。
内蔵フラッシュ無し機種について
実は最近思っているのは、内蔵フラッシュ無しの機種の場合ボディーにせめてコマンダー光専用の赤外線LEDを埋め込んでワイヤレス発光の制御だけは出来るように出来ないだろうか、出来るように商品化してくれないだろうかということです。
フラッシュを省くというのは主に実装スペースの問題だと想像するのです。キセノン管の大きさとポップアップ機構、それとチャージするコンデンサーや昇圧回路。なのでこれをコマンダー光だけを出すLEDに替えるなら、大分小型になるはずです。
ちょっとAF補助光の赤いLEDのようなイメージです。光ると邪魔なので(それに光らせられるんならそれはフラッシュなのでフラッシュ内蔵機種だ)赤外線にします。光量的にLEDでは無理なのかな?
こういうの出来ないでしょうか。
ワイヤレスフラッシュのトリガーとしても動作しています。
返信削除本文中の「コマンダー」というのはそういう意味です。
今現在、所有しているGX8とLX100で使っています。他の機種は所有していないのでわからないだけです。