2014年4月20日日曜日

オリンパス OM-D E-M1 「階調: オート」

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階調: 標準

恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール

オリンパス OM-D E-M1に限らず、オリンパス機ではかなり昔から、ピクチャーモードの中に「階調」という設定があります。

説明書を読むとわかりづらいが、ボディー内でのRAWからJPEGへの変換で、ハイライトやシャドウを強調する指定です。「オート」の場合、日陰部分のような暗くつぶれがちな部分を持ち上げてくれます。

HDRは露出が違う複数の画像を合成してコントラストの大きなシーンをJPEGの中に納めますが、「階調: オート」は一枚のRAWからトーンカーブをいじってJPEGにするということのようです。

試してみました。

P4196594

階調: オート

恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール

このように、黒つぶれ気味になってしまっている部分が持ち上がり、見た感じに近くなります。

RAWデータを見ると、「階調: 標準」のものとそっくりです。そこからもRAWからJPEGを作る段階で処理を行っていることがわかります。ですから結果が気に食わなければ、RAWデータ側から自分で処理をして作りなおせばいいといえます。

ただし、細かく見ると、「階調: オート」にすると、ハイライト部分も1/3EVほど明るくなっています。必ずそうなるのかどうか不明です。逆光補正気味にEVを上げず、ハイライト部分が適正露出になるように(つまりほぼ0EV)するのがいいのかもしれません。

他にも何枚か撮りましたが、シャドウを持ち上げるので元になる露出にシビアなようで、少しアンダー目に撮ったところシャドウ部のノイズリダクションがかかりすぎてディテールが崩れ気味になりました。

この機能はパナソニックでの「iDレンジコントロール」に相当するのではないか、と思います。以前もテストしたように「iDレンジコントロール」は割と副作用が大きいです。 明るいシャドウ部では効きすぎてモスキートノイズが乗ってしまうことがありますし、暗いシャドウ部ではノイズリダクションが効きすぎでディテールが結構失われます。 また、強弱が選択出来るためどれにしたらいいかわかりづらいです。「オート」にしておくということになりそうです。

オリンパスの「階調: オート」も露出設定にシビアな感じがありました。通常の逆光時と変わらない露出設定にして撮るのがよさそうな感じですが、自分で感触を掴んでおくのがいいと思います。

「階調: オート」と「階調: 標準」の二枚撮っておくか、JPEG+RAWで「階調: オート」で撮り、結果が芳しくなかったらRAWから自分で変換し直す(RAWは「階調: オート」の影響を受けない)という保険をするという手もあると思います。

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