先週、参院選の投票('13年7月21日)の際に通りかかって気づいた花壇にマクロレンズを携えて行ってきました。ここらへんはめったに通らないのですが、数年前に向かい側が再開発で高層ビルが建った一貫で車道が広くなり、歩道も広くなっています。この花壇がその道路整備で作られたのか、後から作ったのか。
午前中に行く予定だったのですが、前夜の予報で一日雨だというので諦めていたのですが、お昼すぎにふと窓の外が明るいのに気づいて外を見たら晴れているので慌てて撮影に。なので太陽が真上に来ていてちょっと光線も強かったかもしれません。
当初はタムロンのSP 90mm F/2.8 MACRO 1:1 (72B)だけのつもりだったのですが、つい、あれもこれもと4本のレンズを持って出発。
撮り比べ…といいつつ、ちっともレンズの差は出せてない気がします。
それと、オールドレンズはフルサイズ・センサー向けに設計されているので、センサーが小さいと「見た目の解像度が同じ」になるためには解像度が高くないと(MTFの高周波が伸びてないといけない)いけませんから、m4/3で使うのは不利です。 これは実はAPS-Cについても言えてる(1.5倍の解像度がないとだめ)はずなんですが、誰も何も言わないですね。オリンパスはちゃんとMTFのデータは20本/mmと60本/mmで表しています(35mmフィルムとフルサイズでは10本と30本)。パナソニックは20本と40本で折衷案的で、少しズルをしている感じがしないでもないです。 が前述のようにAPS-Cのレンズで15本/45本で測ってないところも結構あるのですから、オリンパスを褒めこそすれパナソニックを責めるわけにも行かないと思います。
検索してみると、ニコンもニコン1のMTFはフルサイズと違えてありますが、20/60本ではセンサーサイズとは吊り合わない感じがします。
この10本/mm、30本/mmというのは、コダックの研究で比較的最近わかったことで、35mmフィルムで10本/mmのMTFがコントラスト感(ヌケのよさとか)を、30本/mmが解像感(解像度ではなく)を感じさせるパラメーターだという発見です。ここから、レンズのMTFチャートは10本と30本を測るようになったわけです。
使ったレンズは:
- タムロン SP 90mm F/2.8 MACRO 1:1 (72B)
- ニコン Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S
- オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
- オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
ここまで持ちだしたんなら、もう一つキヤノン New マクロFD50mm F3.5も持っていけば、総動員だったのになぜかたった一本を面倒臭がってしまいました。 低い位置の花を狙うのに、手と膝をついて作業したのはかなりきつかったですが。
共通設定:
- 絞り:
- F2.0
- 露出補正:
- ±0 EV
- WB:
- 晴れ
- 測光:
- スポット(画面中央)
タムロンがほんの少し暖かい感じ(やや赤く写る)でほんわかしていて私は好きなのですが。オリンパスの二つが少しクールな感じ。
+0.7 EVでも撮ってみましたが、感じとしては0 EVがいい感じでしたので、0 EVを採用。
FlickrではF5.6で撮ったものも上がっています。ピント位置はF2.8と変わらず手前側の花弁の先端。
オリンパスの4/3のレンズZUIKO DIGITAL ED 50mmは開放がF2.0なので、それも撮ってみました。他の設定は共通設定のまま。
オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro:
ベルボン V4-unit
ところで、花を撮るのに、今回、ベルボン V4-unit フリーアングルエレベーターシステムを買ってしまいました。
花を撮る時に三脚をあまり自由に入れられない(花や植物が潰されてしまう)ことがありますし、低い位置の花の場合どうやっても三脚の中心からでは花に届かない時があります。あと、ブツ撮りでも机(台)があるため寄れなかったり、高さの調節が難しかったりしていたので前からモヤモヤしていました。
今年2月のCP+で雲台を付ける先端部分にL字型のアダプターを付けた改良型が展示されたのでこれが出るのを待っていたのですが一向に出ません。そこで現行のものを買ってしまうことにしました。
ただし、三脚とセットのやつはどうも三脚が華奢な感じもしたのと、いま使っている三脚、雲台をそのまま流用するのが、慣れてていいな、三脚が一個増えなくていい、さらには二種類の三脚を持ち運ばずに済むと考えて、アーム部分だけのこのV4-unitにしました。
各部分に全然グリスを使っていなく、動きの感触は少しガサガサした感じがあります。エレベーター(アーム)のハンドル軸をねじって、エレベーターを固定した時の下方向へのずれですが、それなりに存在しています。ハンドルをきつ目に締め付けないと、必ず少し下へお辞儀します。 E-M5でもこうなので、大型の一眼レフとかだと結構ズレるかな?という気もします。ここら辺の精度は「それなり」という感じです。 自由雲台に梅本製作所のクイックシュー直結専用自由雲台SL-40AZDを使っていますが、V4-unitと比べると、なるほど梅本製作所が「高精度」と言う訳がわかります。梅本製作所の自由雲台はネジを少し締めるだけでピタッと止まります。
何はともあれ、このエレベーターをつけて、三脚の足を一番開いて最低高にして、歩道面に生えている花を軽く見上げる形に撮れたのが、今回の写真です。威力は抜群でした。焦点距離の違い=画角の違いもアーム部分の伸び縮みで簡単に調整出来ました。
梅本製作所は、ミラーレスカメラ用に、もうひと回り小さいサイズの雲台、クイックシューを出してほしいなあ。E-M5につけるとボディーが細いので4つある「剛性体」に載せる位置合わせが難しい。もっと手軽に着けたい。 ただこの雲台のポイントは振動モードをいじっているところだから大きさを変えると性能が下がるのかもしれない。そこらあたりの妥協をしたくないのかもしれない。とはいえ…やっぱりミラーレスカメラには大きすぎることも確か。
ちなみに、カメラボディーにクリックシューのプレートをつける時のねじ回しは、この梅本製作所が推薦している二種類を使い分けています。
- PB スイスツールズ クロスハンドルスタビーマイナスドライバー138-6
- 旅行用。扁平なのでバッグに収まりがいい。ゴム仕上げで滑りづらく、握ったままで回せるので屋外で手が滑って落とす可能性が低い
- トップ工業 コインドライバーTRD-45
- 家用。太くて握りやすい、机から取り上げやすい。先端がねじ溝のカーブとぴったり合う
ちなみに、ネジを締める際にレンズ鏡筒を持たないように。鏡筒を持つとネジの反動が鏡筒で抑えられるためマウントに斜めに力がかかってしまいます。マウントが歪んで片ボケが出てしまいます。ボディーを持って締めましょう。
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