以前にキヤノン new マクロFD50mm F3.5 の中古を買ったところ、マウントのロックが出来ないものでした。 new FD レンズはマウントにはめないと絞り羽根が動かない(開放状態で固定)ので、買う時にマウントアダプターに付けて絞りが動くことは確認したのですが、まさかマウントにロックされてないとは気づきませんでした。 ちなみに大抵のレンズはロックされるとロックボタンがカチンと言うのですが、new FD レンズはそういう音がしないようです(状態がよい物はするのかな?)。 今思うとどうりで安かったはずだ。買ったのは新宿。 この状態だと絞りリングを回すとレンズごと回ってしまい不便な上に時に危険(そのままマウントから外れてしまう)でした。仕方ないのでもう一本買い直していました。
以前にニコンの Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S でも、絞り羽根がグリス滲み出しで固着しかかっていた(その後固着)ものを買ってしまった時は、ニコンの古いレンズを専門に修理している「フォト工房キィートス」を見つけて修理してもらったのですが、キヤノンの古いレンズをやってくれるところがうまく見つけられなかったので、長らくそのままにしていました。
先日ふと、検索してみて見つけたのが「東京カメラサービス」。そこに出して見ることにしました。
場所は小田急線の千歳船橋から歩いて数分。行ってみると道順は単純でわかりやすいです。一本道に沿って駅前商店街のある、車が一台やっと通れるほどの道にありました。
まず事前にホームページから修理見積もりをしました。本当に new FDレンズを直してくれるのか、いくらになるかわかりづらかったのです。ホームページを丹念にみれば、FD / new FD レンズも直してくれることはわかるのですが、検索に引っかかり辛いことも含めもうちょっと具体的なマウント名をホームページ中にちりばめて、検索にひっかかるようにしたほうがいいように思いました。まあこれは「東京カメラサービス」に限らないことです(だから検索しても何も見つからないのですから)。
普通に検索するとキヤノンの今の EOS の修理のお店ばっかりひっかかります。キーワードに「FD」を入れてもひっかかりません。「古い」(カメラ)と入れるとひっかかってきます。が、それだけではボディーを直してくれるあるいは古い EOS を直してくれることで、FD レンズを直してくれるのかはっきりしませんよね。
先週の土曜にお店へ持って行ったところ、週が明けた火曜日の閉店時間後に出来上がったと電話が来ました。早かった。平日の営業時間中にはとりにいけなかったので、再び土曜日にとりに行ってきました。「自分でいじってだめにしちゃったの?」「落として壊した?」と矢継ぎ早に言われましたが、前述のように私は中古で買っただけ。これをきいて「誰かが一度中を開けたのか」「落としてるのか。じゃあレンズ狂っちゃってるか?(まあ撮っても自分では見分けついてないが^^;)」中古店が直そうとして開けたのか、掃除しようと開けたのか。それにしてはホコリが入ってるしなあ。中古を買うのは中々むずかしい、と思い知った瞬間でした。
ロック機構はみごとになおっていて、レンズ内もきれいになりました。状態がよいという中古品でもレンズ内がこんなにきれいになってることはまれでしょう!それを思うと…
- 中古レンズは安いのは気をつけろ。大体1万円を越えたほうがいい。
(結局「値段」はそういうことで付いている。) - 逆に、美品を狙って高いお金を払うより、良品を買って分解清掃に出したほうがトータルでは安い。分解掃除代が惜しいなら、そこで妥協しろ。
今現在はそんな感じがしています。これはキヤノン FD / new FD レンズやニコン F マウントについてで、OM レンズなんか数万円するのがざらですしライカみたいな高額レンズもありますし、さらに現行品の中古はまた別の話です。
ということで、きれいになってうれしくなったので撮ってみたのが上の「興福寺阿修羅像」のフィギュア。以前に上野の国立博物館で展示された(興福寺創建1300年記念 「国宝 阿修羅展」)際に作られた海洋堂作の公式フィギュアです。ケースにもいれてないので大分ホコリをかぶっていますが。それと今回ヒビが入ってきていることもこれでわかりました。
以前にこのレンズかもう一度買い直した別のレンズのどっちかで全く同じ阿修羅像のフィギュアを撮ってあったのでそれと見比べると…差がわかりません。あの程度のホコリなら掃除しなくてもいいのかな(笑)。もっと解像度がわかりやすい網目模様みたいのを撮影したらわかったかもしれません。でも、マクロレンズで花を撮ってる分にはあんまり差はでないということかもしれません。内部清掃は自己満足か?^^; まあそれでもいいと思いますけど。今回の主眼はロック機構の修理でしたし。
「東京カメラサービス」からの帰り道、千歳船橋の商店街の路上で、民家やお店の軒先に置いてある鉢植えを手持ちで撮影してみました。ちなみに…あとになってから、手ぶれ補正の焦点距離設定を忘れていることに気づきました。Samyang の魚眼レンズ用の 8 mm になったままのはずです。失敗しました。
レンズ名称ですが、このように正式名称では new は全体にかかっていて、new FD マクロやマクロ new FD ではなく、new マクロFD なのがおもしろい。FD レンズ時代は FDM50mm F3.5 S.S.C. と表記しているなど、英語的には表記の揺れを感じる。ちなみに、英語版のページでも変わりはない。また、焦点距離と FD との間に空白を置かずに FD50mm と続けて書いている。どうもキヤノンの伝統らしく、今現在の製品でも EF50mm のように続けて書いている。
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