
少し古い話になってしまいましたが、辺りにLUMIX用のテザリング・ソフト(tethering software)LUMIX Tether 用にUSBケーブルを買ってみました。
パナソニック DC-GH5 や DC-G9 はUSB 3.0接続でないとLUMIX Tether は動きません。(ダイアログが出て、動作拒否する)
オリンパス OM-D E-M1 Mark II も USB 3.0 ですが、USB 2.0だからといって動作拒否をするわけではなさそうです。
USB 3.0(USB 3.1 Gen 1、USB 3.1 Gen 2)はケーブル長の制限が厳しく、日本で売られているものをざっとみると 3 m くらいまでです。しかしカメラのテザー用途としては 3 m では短くてほぼ実用になりません。
偶然カメラのテザー専門に USB ケーブルを中心にいろいろ取り揃えている Tether Tools 社の製品 TetherPro シリーズをみつけたので早速 9.1 m (約 10 m)の長さで G9 を動かしてみて成功しました。
- TetherPro USB 3.0 to Micro-B tetherpro
- TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension
- TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller
-
1本の長さは 1 m (0.9 m)、 1.8 m、 3 m、 4.6 m。
長さが少し変なのはこのメーカーはフィートで決めているから(3、 6、 10、 15フィート) - 4.6 m の USB 3.0 ケーブルは、5 Gbps (USB 3.0 / USB 3.1 Gen 1)
(一部の 0.9 m ケーブルは 10 Gbps) - 色はオレンジと黒の2色
4.6 m までなら、ケーブル1本です。延長用のケーブルも用意されているので、それらを組み合わせて最長 18.3 m の長さまで構成できます。
カメラ側の端子形状ですが、GH5 と E-M1 Mark II が出た時に type-C だったので、 USB 3.0 対応ならみな type-C だろうと思っていたら、G9 が USB 3.0 micro-B (USB 3.2 規格での呼称は USB 3.1 micro-B)になり、少々困惑しましたし、ケーブルの品揃えとして今後 type-C に収斂していくだろうと思われる中に USB 3.0 micro-B という多分非常にマイナーなままであろう端子のケーブルも揃えないとならないのは大変残念です。
micro-B 端子は USB 3.0 / USB 3.1 Gen 1 の 5 Gpbs までしか対応していません。つまり 10 Gbps の USB 3.1 Gen 2 非対応です。既に規格化が終了している USB 3.2 では無くなる端子形状です。
(2018-07-03 訂正・補足:
micro-B 端子は USB 3.1 Gen 2 の 10 Gbps まで対応していました。
「5 Mechanical」 Universal Serial Bus 3.2 Specification Revision 1.0 (September 22, 2017) pp. 50 http://www.usb.org/developers/docs/ (2018年7月3日参照)
USB 3.2 は C 端子のみです。)
- GH5、 E-M1 II
- C
- G9
- micro-B
G9 は USB ケーブルから給電・充電できます。現状では給電する USB ケーブルの端子というと USB 2.0 micro-B が de facto standard です。 USB 3.0 micro-B ジャック(カメラ側)は USB 2.0 の micro-B プラグも挿さるようになっていますので、G9 に USB 2.0 micro-B を挿しても、給電・充電ができます。
(G9 の 「USB 充電」とは G9 に装着してあるバッテリーパックを充電することです。従っていわゆるモバイルバッテリーから micro-B のケーブルを使って G9 内のバッテリーパックを直接充電することができます。G9 の給電、充電については取扱説明書をよく読んでください。)
G9 の micro-B 採用について
パナソニックは G9 でこの充電・給電のケーブルの互換性を考えて USB 3.0 micro-B としたのかもしれません。
また、G9 以前から USB 充電用の純正のAC アダプター DMW-AC9 があり、G9 にもこれ相当のものが同梱されています。これが USB 2.0 micro-B プラグですのでこの端子形状にそろえることにして、新たに C 端子のケーブル(A - C ケーブル)を備えた製品を起こさないことにしたのかもしれません。
ビデオのことは詳しくないので、ビットレートがどれくらいなのか知りませんが、今後さらに高ビットレート化して micro-B 端子が消えるとなると、G9 だけが micro−B ということにならないか、とも思いますが、デジタルカメラの製品サイクルは当分短いでしょうから G9 がその後の機種と長く共存する心配をすることはないのかもしれません。むしろ micro-B なのは G9 だけにしてもらって、次期発売機種からスパッと C 端子にしてもらうほうが引きずらないでよいともいえます。
一度やっちゃったから変えられないという守旧派思考で末代まで不便を引きずるようなことこそがもっとも迷惑だと思います。「君子豹変す」で「違う」と思ったらさっさと掌を返し、先祖の失敗を次世代におしつけないほうがよいですので。
どうせ接続も充電も C 端子に収斂するのですし、そもそもGH5、GH5S は C 端子ですし、今後他のパナソニック製品も C 端子になるに決まっているのですから、充電用の ACアダプターの同梱ケーブルを
- A - C ケーブル
- A - C ケーブル と A - micro-B (現行製品で入っているもの)の2本入り
という製品を作れば(起こせば)いいだけのことだったと思うのですが。特に2本入りの後者にランニングチェンジするのが在庫管理上もよいのではないか。
(C 端子は USB 2.0 にも準拠しているので C 端子にしたからといっても AC アダプター本体は現状のままでよいはず)
もくじ
結果
Tether Tools社推奨の構成は後回しとして、私が以下の2つのケースで動かしてみて、うまくいきました:
- iMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2015)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Four Thunderbolt 3 Ports)
iMac の場合:
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
9.1 | TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension + TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
MacBook Pro の場合:
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB-C to 3.0 Micro-B |
9.1 | USB C - A 変換アダプター + TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension + TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
後述のように Tether Tools社推奨では mac 側が A 端子の場合にはブースターである TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller を挟むのですが、それが無くても動きました。
また推奨構成に従ってこの Core Controller も挟んでみました(外部電源なしの使い方)。当然ながら問題なく動きました。
使用経験が多くないので、状況によっては不安定になるかもしれません。絶対の安定性を考えるなら推奨どおり Core Controller を入れたほうがよいかもしれません。
しかし、ブログの物撮りなどを自宅でロー・アマチュアがやる程度の使い方ならまずはこの Core Controller 無しの「素」環境でやってみて、不安定なことが起きるようなら Core Controller を買い足せばよいのではないでしょうか。ロー・アマチュアには安くない製品なのでいきなり買わずに様子をみてもいいかもしれません。
mac 側が C 端子の場合については Tether Tools社推奨は当然 C プラグ付きのケーブルで接続するのですが、私はロー・アマチュアで志が低いので、まずは C を A に変換するアダプターを介して、A 端子のケースと全く同じ構成を繋いでみました。その結果、これも一応問題なく動くようです。
現状、C 端子の mac と A 端子の mac が混在している人が少なくないと思います。特に現状では周辺機器側は所有しているものも、売られているものも A 端子プラグが多いと思います。ですので大抵 C - A 変換アダプターを持っているはずです。これを使って mac 側が A 端子でも C 端子でも TetherPro の構成を同じにできると便利だと思っています。
ケーブルを C 端子用と A 端子用と買わないでよいと言うのはお金の問題でメリットがあります。が、もう一つ、自宅で使っている時と、外で使う時に持ち出すケーブルを同じにできることで持っていくケーブルを間違えない(外の現場で接続しようとしたら A と C で端子が合わなくて繋がらないという失敗)という利点があります。
ちょうど C 端子への切り替わり時期なため、最近買い替えた mac が C 端子、以前のものが A 端子と不揃いな人が少なくないと思います。外に出る時の MacBook が C 端子で、自宅の mac が A 端子というパターンが多いかも知れません。
例えば MacBook Pro の場合だと、MacBook Pro を持ち出す際の付属品として AC アダプターやマウスなどとともにこの C ー A 変換アダプターを1個、2個持って歩けば、TetherPro ケーブル側は A 端子の mac とカメラをつなぐ構成ですみますし、自宅で繋いでいるものをそのままもっていけばいいので間違いが少ないです。
USB A - C 変換アダプター
今回使ってみた A - C 変換アダプターは以下の3つです。この全てで動きました。
この中では、アップル純正だけが USB 3.1 Gen 2 だったということを確かめた記憶があるのですが、普通証拠を記録しておくのですがそれが見つかりません。
Appleの純正を持っておくのもよいでしょうが、Amazonべーシックの製品が圧倒的にお買い得に思います。Amazonなので「怪しげなもの」ではないですし、ロゴが意外とシャープでかっこいい(色が真っ黒より微妙に灰色にしてあるようです)。
速度が 5 Gbps (USB 3.0 / USB 3.1 Gen 1)で 10 Gbps (USB 3.1 Gen 2)ではないですが、接続する機器も今持っているものは 5 Gbps ではないでしょうか?これから買う機器はなるべく C 端子を選ぶようにして、A 端子の機器にはとりあえず安いこの変換アダプターでしのいでいけばまた状況は変わるのではないでしょうか。
蛇足ですがこの「変換アダプター」という言葉は英語では「dongle」(ドングル)と言うことが多い。フォーマルには adapter (アダプター)。
USB 3.0 HUB も OK
LUMIX Tether の「動作環境」には
※ USBハブやUSB延長ケーブルで接続した場合は、動作を保証しません。
とあります。
今回
- iMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2015)
- SATECHI ALUMINUM 4 PORT USB 3.0 HUB V.2(バスパワー)
の組み合わせでは、動きました。
iPhone、iPadが繋がっていると動かない
これは USB ケーブルの問題とは違いますが今まで時々 LUMIX Tether に何も表示されず LUMIX と接続できないことがあり悩んでいましたが原因がわかりました。
iOS 機器が先に mac に繋がっている状態であとから LUMIX をつなぐと LUMIX Tether に繋がりません。
- 既に mac の USB 端子に iPhone や iPad が繋がっている。iTunes は起動していても いなくても関係ない
- LUMIX Tether を起動する
-
「LUMIXをPCに接続してください。」とカメラの接続待ちになる
- GH5 や G9 を USB ケーブルで mac につなぐ
-
LUMIX Tether に接続できず、以下のどれかの状態:
- 何も表示されない
- エラーダイアログ「カメラ接続中にエラーが発生しました」が出る
このようなメカニズムになっていました。手順の 4 を 2 の手前でやってもこの問題は起きます。
iOS 機器を mac に繋がない状態で、以下のどれか
- LUMIX を「PC(Tether)」モードで mac に接続した(LUMIX Tether は起動せず)
- LUMIX を LUMIX Tether と接続した
の後に iOS 機器を USB 接続した場合は問題が起きません。
Windows ではどうなるかわかりませんが、 iPhone を同期、充電の目的で mac に繋ぎっぱなしというケースは多いはずです。そのような使われ方で LUMIX Tether がエラーして接続できないというバグがずっと残っているのは全く納得いきません。
Tether Tools社推奨構成
Tether Tools社が示している延長方法は以下のような構成になります。最長 18.3 m (60フィート)までできます。
今回私はお金を惜しんだので 9.1 m (2段接続)までしか試していません。そこでは上述のように推奨構成と違った、手抜きの構成でも動きました。しかしそれ以上の長さについてはこの推奨構成を参考にしてください。
G9に対する推奨構成:
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
9.1 | TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension + TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller + TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB-C to 3.0 Micro-B |
9.1 | TetherPro USB-C to USB-A Female Adapter + TetherPro USB 3.0 to Micro-B |
GH5、E-M1 Mark II に対する推奨構成:
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB 3.0 to USB-C |
9.1 | TetherPro USB 3.0 to USB Female Active Extension + TetherPro USB 3.0 to USB-C |
長さ(m) | 商品名 |
---|---|
4.6 | TetherPro USB-C to USB-C |
9.1 | TetherPro USB-C to USB-A Female Adapter + TetherPro USB 3.0 to USB-C |
全推奨構成
- (TetherPro USB 3.0 to USB-C から)
- (TetherPro USB 3.0 to Micro-B から)
- (TetherPro USB-C to USB-C から)
- (TetherPro USB-C to 3.0 Micro-B から)
USB AC アダプターは同梱されない
補足ですが:
TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller は日本で正規品として売られているものでは「USB DC パワーケーブル」までは同梱されていますが、USB AC アダプターが同梱されていません(銀一のニュースリリースの PDF 版に書かれている TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller 部分の同梱品を参照。AC アダプターが書かれていません。私が買ったものでは「投げ込み」で同梱されない旨が書かれていました)。
日本仕向の AC アダプターを作る(日本の安全規格の取得)のが面倒だったからでしょう。最初に台湾メーカーにOEMを頼む時に「UL に加えて日本の PSE も取得したやつでね」と一言言うことで済んだような気がしますが…うっかり忘れたので日本代理店が泣く泣く AC アダプター無しで売ることにしたのではないでしょうか、よくわかりませんが。
(まあそんなことをここで日本語で書いても、あまり意味はないでしょうが…)

(TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller から)
巷でよく売られているサイコロ型の USB AC アダプターでよさそうなので、代替品の入手には困らないと思います。それとこの TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller は電源を供給しないでも使えますので、まずは電源なし(USB 端子からの電源供給で動作させる)で使ってみて、カメラとの接続に何かしらエラーとか出るようなら、この外部電源の供給をしてみればよいのではないでしょうか。

(TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller から)
TetherBoost Pro USB 3.0 Core Controller にある結線図はまた少し違いますが、こっちのほうが規則的な感じもします:
返信削除https://www.tethertools.com/product/tetherboost-pro-core-controller/