2015年3月17日火曜日

ケンコー・トキナー「三脚・フィルターセミナー」 @ヨドバシカメラマルチメディア川崎ルフロン

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3月14日(土)に「三脚・フィルターセミナー」(Internet Archive) をききに、ヨドバシカメラ マルチメディア川崎ルフロンへ行きました。 講師は株式会社ケンコー・トキナーのチーフデモンストレーターの田原栄一先生。

1Fのカメラコーナーの中の、三脚、フィルターの前にて。

初回の午後1時半からの回に出ましたが、私一人。1時間くらいしてもう一人。当初私一人しかいなかったので、逆に質問をしたところ「PLフィルターだけで2時間はしゃべることがある」とおっしゃり、パワーポイントから別の資料を出して色々教えていただきました。

中野本社でもこれから定期的に毎週金曜午後5時からセミナーをやるそう(フジヤカメラのちょっと先)ですし、他の店頭でもセミナーをやるでしょうからぜひ参加してみることをお勧めします。

(ここでは、C. PLフィルターとPLフィルター、まとめてPLフィルターと表記することにします。)

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ルフロン川崎では、ポケモンが店頭に来ていて何かの販促イベント中。

あと、3時頃になったら駅の交番前と川崎駅改札内にかなり大量の警察官が動員されていました。一体何があったのでしょうか。

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よくある「水の反射を取る」とか「太陽より90度」とか言うお話がありましたがそれは省きます。

PLフィルターの寿命(劣化)について見分け方を質問しました。目で見ての変色で分かるのか?目でわからないうちに写真に色かぶりが出る方が先か?

答えは、基本的には目で見て分かる、と。PLフィルターは本来無色(ニュートラルグレー)なわけなので、NDフィルターと並べて色を比べる。結構目で見てNDフィルターとの色の違いは分かる。

寿命は5年〜7年と言われている。一般にはメーカー側も紫外線で劣化すると言う言い方をしているが、実際にはガラス二枚と偏光フィルターの貼り合わせに紫外線硬化接着剤とか使っているので、厳密には特に紫外線だけに弱いというわけではない。この接着剤に水分がわずかに残っているのでこれが経年変化する。 またフィルターは熱に弱い。試しにドライヤーであおると30分位で色が薄くなってしまう。車の車内に放置とかすると寿命が早まる。冷蔵庫に保存はやりすぎ。

構図の関係で、太陽光との角度がよくなくてPLフィルターの効果を発揮できない時。自分が動いて太陽と90度の関係を作る。動けない時、構図を変えたくない時は待つ=太陽が動くのを待つ。実際プロは太陽の位置が来るのを待って撮っている(風景写真とか。特に湖に映る風景とか)。

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フィルターを重ねて使う場合(PLフィルターと色付きフィルターとか、NDとPLとか)は、色の濃い方を被写体側、色の薄い方をレンズ側になるように付ける。

被写体に近い方から先に、大きく減光していくこと。これは、各フィルターの間で反射が起こってレンズ側へと戻っていく光(=フレア、ゴースト)の量をなるべく減らすため。

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PLフィルターのちょっと凝った使い方

  • 最も反射を取るフィルターの回転位置から90度回す = 反射光を完全スルーする。
    反射光がスルーし、逆に透過光が少し減衰する。これはPLフィルターを使わなかった時より反射光が強く写る=強調される。
    こうすると水面に映った風景がくっきり出る(真逆を想像するとわかりやすい。反射を完全に取ったら水面が写らない)。
    滝などのプリズム現象による虹なども強調される(上の比較作例参照)
  • PLフィルター・ブラケット撮影の勧め
    濡れの質感などはPLフィルターの効きを少し加減したほうがうまく出ることがある。
    そこで、PLフィルター無し、PLフィルター有りで完全に反射除去、その後そこの角度から30度ずつ二回動かしていって、それぞれ撮る=ブラケット。PLフィルターありで合計3枚。
    この中から後で一番よい写真を選ぶ。
    30度ずつというのは、一番効いている状態はスルーの状態に対して回転角90度の時だから、そこを時計の3時とみなせば、2時、1時ということ。
    あまり細かい角度の違いで撮っても変化はないので30度刻みで3枚撮る程度が調度良い。

NDフィルターは、ND100、400、500、1000のような強いフィルターを使ってシャッタースピードを秒に近い値にして、花が風に揺れるブレを表現したり、水の流れを撮ったりするのに使いましょう。

晴れた日だとシャッタースピードが1/1000秒とか平気で行きます。NDフィルターの数字は暗くなる率ですから、シャッタースピードに対しては単純に掛け算なので、1/1000秒にND500を使うと1/2秒に落ちるというわけです。

これらの減光率が大きいフィルターはここ2、3年急に使われるようになってきた、一種の流行りだそうです。

暗いNDフィルターでは一眼レフの場合ファインダーが暗くて見えない、AFが合わないということで、三脚に据えてまずフィルター無しで構図とピントを決め、それからNDフィルターを装着して撮影という手順になります。

ミラーレスのEVFだとどうでしょう。1/2秒とかの暗いところでもEVFは見えるかもしれません。

PLフィルターでも開放が暗めのレンズでは効果の山がつかみにくいことがあるので、PLフィルターをはずして自分で覗いて回転角を調べ(フィルター前面の印刷「KENKO●」の「●」か、レンズ枠外周に付いているマーク)、レンズに装着後にその位置に来るように回します。

三脚は、メーカー名が印刷してある足が前。この足を先に接地して残り二本の足を手前に引くことで三本の足を開く。

足の長さ=三脚の高さを決めるには:

  1. カメラを構えて構図を決め、どの高さにしたいかを決める
  2. 三脚の足は開かず三本閉じたまま
  3. 一本だけ、太い方の足から順に伸ばして行き、その高さで止める
  4. 残りの二本の足は閉じたままで、先ほどの一本目と同じ長さに揃うように伸ばす
  5. それから三本を開いて設置
  6. 開くと少し背が低くなるからその分をエレベーターを伸ばして調整する

すいていたせいか、期待以上に深い話をしていただけ、フィルターの奥深さの片鱗を知ることが出来ました。ケンコー・トキナー本社のセミナーもぜひ行ってみたいと思いました。

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